「車のエアコンが故障しているけど査定額にどれくらい影響があるんだろう」
「エアコンを修理してから査定に出したほうが値段がつくのかな？」
エアコンが故障した車を売ろうと考えているなら、「買取してもらえるのか」「査定にどのくらい影響があるのか」「修理してから査定に出すべきか」悩んでしまいます。
そこで、エアコンが故障した車を売るときに知っておきたい知識についてまとめました。エアコンが故障している車の売却を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
エアコンが故障した車でも買取は可能
エアコンが故障している車でも、買い取ってもらうことは可能です。
買取業者は車の全体的な状態を評価しますが、エアコンの故障だけで買取出来るかどうかを判断するわけではありません。エンジンやトランスミッションなど、走行に重要な部分が正常に機能していれば、大抵の場合エアコンの故障は大きな問題にはなりません。
ただし、故障の程度によっては査定額に影響を及ぼす可能性があります。
車のエアコンが故障している場合の査定額の減額の相場
エアコンの故障は車の査定価格に一定の影響を及ぼしますが、それは故障の程度によるものです。エアコンの故障による査定価格の減額は、国産車の場合、概ね4万円程度が目安となります。
多くの買取店では査定は一定の基準に従って行われ、エアコンの故障だけが評価を左右するものではありません。
査定は基本的に点数式で、査定金額から1点あたり1000円で差し引かれます。エアコンの故障による減点は最大40点で、その影響は最大4万円となります。
しかし、冷却ガスがなくなって冷えなくなったような比較的軽微な故障では、ガスの補充だけで済むため、減額は数千円にとどまることが多いです。一方、エアコンそのものが動かなくなるなどの重大な故障の場合は、減額は数万円に達する可能性があります。
一般財団法人日本自動車査定協会（JAAI）の査定基準では、エアコンの故障による評価が具体的に示されています。コンプレッサの交換やガスチャージの故障による減額は、国産車で1万～4万円、輸入車で2万～8万円とされています。
故障内容が冷却効果の不足や異臭などに留まる場合でも、エアコンの問題があると査定は下がります。ただし、冷却ガスの充填不足や動作不良といった程度の故障であれば、JAAIの査定基準に従うと1万円前後の減額となり、大きな影響を与えないことが多いです。
車のエアコンの故障を隠して売るのは危険
エアコンの故障は車査定時に一般的なチェック項目のひとつであり、特別に報告する必要はありません。
査定員は故障を確認するための調査を行い、査定項目にそってチェックしていきます。ただ、聞かれたことについて隠したり、嘘をつくと、発覚した段階で問題となってきます。これは「瑕疵担保責任」の範囲に含まれ、故意に故障を隠すと、契約解除や賠償請求の対象となる可能性があります。
多くの車買取業者の契約では「瑕疵担保責任」という項目が含まれており、契約後に重大な欠陥が発覚した場合、契約自体が破棄できるという項目が含まれています。
さらに、故障を知りつつも隠して売る行為は違法行為に該当し、悪質な場合には損害賠償を請求される可能性もあります。その損害賠償には、買取金額の全額返金、査定に関わる人件費や出張費、車の引き取りに関する運送費、さらには営業妨害による慰謝料まで含まれる可能性があります。
そのため、隠して売るリスクを考えると、正直に故障を報告して売却するのが最善の選択です。
エアコンの修理をしないで車を売った方がいい理由
エアコンを修理せずに車を売る理由はいくつかあります。主に、修理費用が高額であること、そして修理後の価値上昇が修理費用を上回らないことが挙げられます。エアコンの修理費用は、故障の内容によりますが、一般的には数万円から十数万円程度が見込まれます。この費用を考えると、修理せずにそのまま売った方が経済的に有利な場合が多いです。
エアコンを修理する場合の費用
エアコンの修理費用は、故障の内容によりますが、一般的には数万円から十数万円程度が見込まれます。エアコンのシステムは複雑で、専門的な知識と技術を必要とします。そのため、修理費用は決して安くはありません。
コンプレッサーの修理費用
エアコンの心臓部とも言えるコンプレッサーの修理費用は、特に高額になることがあります。新品交換の場合、10万円以上の費用がかかることもあります。コンプレッサーはエアコンの冷却能力を制御する重要な部分で、故障するとエアコン全体が機能しなくなる可能性があります。
コンデンサーの修理費用
コンデンサーはエアコンの冷却を担当する部分で、こちらの修理費用もまた数万円から十数万円程度となります。コンデンサーは冷媒ガスを冷却し、エアコンの冷風を作り出す役割を果たします。
ガス漏れ・つまりの修理費用
エアコンのガス漏れやつまりは、比較的小さな故障ですが、これらの修理費用も一般的には数万円程度となります。しかし、放置するとエアコンの効率が大幅に低下し、最終的には全体の故障につながる可能性もあります。
エアコンが故障している車を売るならどこがおすすめ
エアコンが故障している車を売る場合、最適な買取先はいくつかあります。それぞれの特徴を理解し、自分の状況に最適な選択をしましょう。
ディーラー下取りは避ける
ディーラーでの下取りは、エアコンが故障している車にはあまりおすすめできません。ディーラーは新車販売が主なビジネスであり、故障車の取り扱いにはあまり経験がありません。そのため、適正な価格をつけてくれる可能性は低いです。
一括査定サイトを利用するメリット
一括査定サイトを利用すると、複数の買取業者から査定を受けることができます。これにより、最高の査定額を出してくれる業者を見つけることが可能です。また、エアコンの故障という特殊な状況を考慮した上で、最適な買取業者を選ぶことができます。
廃車買取業者に売るメリット
廃車買取業者は、故障車や事故車を専門に扱っています。そのため、エアコンが故障している車でも適切な価格をつけてくれる可能性があります。また、修理が必要な部品を再利用することで、廃車となった車からも価値を引き出すことが可能です。
まとめ
エアコンが故障している車でも、適切な買取先を選べば十分に買取は可能です。ただし、エアコンの修理をするかどうか、どの買取先を選ぶかは慎重に考えるべきです。修理費用と買取価格のバランスを考え、最適な選択をすることが重要です。この記事があなたの選択を助ける一助となれば幸いです。