ユーカーパックで自動車を売却する際に気になるのが自動車税。自
動車税は毎年4月下旬から5月上旬にかけて送られてくる納税通知書で、1年分を一括で納付している方が多いと思います。その途中で自動車を売却した場合、既に支払い済みの自動車税は返ってくるのか、それとも払い損になってしまうのか、疑問に思いますよね。
そこでこちらの記事では
- 税金の還付があるのか知りたい方
- お得な売却タイミングを知りたい方
- ユーカーパックの自動車税の取り扱いを知りたい方
に向けて、自動車税がどのような形で処理されるのか、詳しく解説していきます。
自動車税は戻ってくるのではなくコミコミの売却価格
まず、最も気になる自動車税の還付の有無についてですが、結論から言えば行政手続きを通じた還付はありません。
そして、ユーカーパックで売却した場合、公式サイトや他の多くのサイトの説明では「取引成立の翌月から3月分までの、未経過分の自動車税が購入者によって支払われる」という表現になっています。
これだけを見ると「良かった、返ってくるんだ」と思いがちですが、実はそうではありません。ユーカーパックのオークションでは、基本的には車両本体価格以外の「自動車税」や「リサイクル預託金」・「自賠責保険の残月分」も含む、総支払額での入札となっているため、出品者側から見ると自動車税が戻ってくるという表現には違和感があります。
以下で詳細を解説していきます。
売切価格に自動車税分も含まれている
支払額に自動車税が含まれているとはどういう事か。それを端的に表すのが、出品者が自分で設定する売切価格(最低落札価格)です。
ユーカーパックでは、自動車を出品する際に「売切価格(最低落札価格)」を設定します。
仮に50万円という価格を設定した場合、出品者側から見ると「車両価格が50万円」「プラス自動車税の残月分が返ってくる」と思いがちですが、そうではありません。
自身で設定する売切価格(最低落札価格)は、自動車税の未経過分(リサイクル預託金、自賠責保険の未経過分相当も)コミの金額で、それが50万円という事です。
ですので、業者側から見れば、例えば負担しなければならない自動車税分が2万円分あったとすると、本体価格48万円+自動車税2万円の総額50万円の入札で売切価格を超えたとして購入が出来る、という形です。
これらは表現方法の問題であって、売切価格の設定には自動車税他が全て含まれる、という点は必ず事前にユーカーパックの担当者からも説明があります。
しかし、それを知らない出品者側から見ると「自動車税の還付がある」「残った自動車税分が上乗せされる」といった形での表現は非常に誤解を生みやすいミスリードと言えます。
確かに画面上は自動車税分が〇〇円、自賠責保険の分が〇〇円、と細かく明記されているものの、業者側はすべてコミコミの金額で入札するわけですから、実際に還付があるかどうかで言えば、無いと言う方が表現としては適切です。
では、還付が無い事が損かと言えば、そうとは言い切れません。
なぜなら、そもそもオークション形式の自動車売買では、元より購入する業者側は自動車税や自賠責保険の残月分も全て加味した上で最終的な入札価格を決定するからです。売却するタイミングによる自動車税の差異は、車両本体価格などと相殺され、結局は総額で調整されるだけなのです。
つまり、そもそも既に支払い済みの自動車税が何か月分残っていようが、その分は入札金額に反映されるので、自動車税の還付の有無やそれによって売却のタイミングを考える必要は無い、と言えるのです。
ただ、「自動車税の残りが返ってくる」とシンプルに考えてしまうと非常に誤解を生みやすいポイントなのは間違いないので、ユーカーパックを利用する場合には、こういったシステムをきちんと理解した上で、自動車税や自賠責保険などの残月分も含めた、納得のいく売切価格の設定が非常に重要です。
還付される自動車税の目安
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | ||
~1000cc | 通常 | 27,000円 | 24,500円 | 22,100円 | 19,600円 | 17,200円 | 14,700円 | 12,200円 | 9,800円 | 7,300円 | 4,900円 | 2,400円 |
15%割増 | 31,000円 | 28,200円 | 25,400円 | 22,600円 | 19,700円 | 16,900円 | 14,100円 | 11,300円 | 8,400円 | 5,600円 | 2,800円 | |
1001~1500cc | 通常 | 31,600円 | 28,700円 | 25,800円 | 23,000円 | 20,100円 | 17,200円 | 14,300円 | 11,500円 | 8,600円 | 5,700円 | 2,800円 |
15%割増 | 36,300円 | 33,000円 | 29,700円 | 26,400円 | 23,100円 | 19,800円 | 16,500円 | 13,200円 | 9,900円 | 6,600円 | 3,300円 | |
1501~2000cc | 通常 | 36,200円 | 32,900円 | 29,600円 | 26,300円 | 23,000円 | 19,700円 | 16,400円 | 13,100円 | 9,800円 | 6,500円 | 3,200円 |
15%割増 | 41,600円 | 37,800円 | 34,000円 | 30,200円 | 26,400円 | 22,700円 | 18,900円 | 15,100円 | 11,300円 | 7,500円 | 3,700円 | |
2001~2500cc | 通常 | 41,200円 | 37,500円 | 33,700円 | 30,000円 | 26,200円 | 22,500円 | 18,700円 | 15,000円 | 11,200円 | 7,500円 | 3,700円 |
15%割増 | 47,400円 | 43,100円 | 38,800円 | 34,500円 | 30,100円 | 25,800円 | 21,500円 | 17,200円 | 12,900円 | 8,600円 | 4,300円 | |
2501~3000cc | 通常 | 46,700円 | 42,500円 | 38,200円 | 34,000円 | 29,700円 | 25,500円 | 21,200円 | 17,000円 | 12,700円 | 8,500円 | 4,200円 |
15%割増 | 53,700円 | 48,800円 | 43,900円 | 39,000円 | 34,100円 | 29,300円 | 24,400円 | 19,500円 | 14,600円 | 9,700円 | 4,800円 | |
3001~3500cc | 通常 | 53,100円 | 48,300円 | 43,500円 | 38,600円 | 33,800円 | 29,000円 | 24,100円 | 19,300円 | 14,500円 | 9,600円 | 4,800円 |
15%割増 | 61,100円 | 55,500円 | 50,000円 | 44,400円 | 38,900円 | 33,300円 | 27,700円 | 22,200円 | 16,600円 | 11,100円 | 5,500円 |
還付される自動車税相当額の目安は上記の表の通りです。なお、令和元年10月1日以降に新規登録された車の場合、自動車税額が変わり、上記の目安より還付金相当額が安くなりますので注意してください。
また、新車新規登録から13年超のガソリン車/10年超のディーゼル車は自動車税が15%割増になるので、還付金相当額も15%割増となります。
軽自動車の自動車税(軽自動車税)は戻ってこないが…
そして、軽自動車の場合はユーカーパックの規約でも元々自動車税の還付適用外となっています。
そもそも軽自動車は月割りで未経過分の還付は行われません。
自動車税と違い、軽自動車税には月割課税(還付)の制度はありません。
引用元:清瀬市「軽自動車税は月割ですか?年度途中で廃車したら一部還付されますか?」
4月1日に所有されている場合、4月2日以降に名義変更(譲渡)や廃車をされても、年税額全額を納付していただきます。
なお、4月2日以降に車両を取得された場合、その年度は課税されません。
これはユーカーパックに限らず、どこで軽自動車を売却しても共通です。
自動車税を滞納していても出品は可能
では、自動車税を滞納しているケースはどうなるかと言うと、ユーカーパックへ出品する事自体は可能です。しかし、取引が成立するまでの間に滞納している自動車税を納める事が大前提です。
出品だけして取引が成立したのに滞納している自動車税を支払わない、納税証明書を用意できないというのは絶対NG。その場合、5万円の違約金をユーカーパックに支払わなければなりません。
売却後の入金をアテにして、売れたお金から差し引いたりすることも出来ませんので、自動車税を滞納している状態で出品を検討されている方は、必ず取引のタイミングまでに納税出来る事を確認してから出品しましょう。
年度をまたぐ取引では自動車税の支払いはどうなる?
ユーカーパックのようなオークションサイトに出品する場合、実際に落札されるタイミングやその後の取引の進捗によっては、3月・4月の年度をまたぐ取引になるケースがあります。
自動車税は4月1日時点での所有者あてに納付書が届く仕組みになっていますが、実際に納付書が届くのは5月の上旬が多く、年度またぎのタイミングでの取引においては、自動車税の納付手続きに注意が必要です。
年度をまたぐ取引では自動車税は自分で支払わない
オークションに出品した自動車に、無事売切価格を超えた入札があった場合、出品者自身が専用のウェブページ上で「承認」して取引が成立となります。
この「承認」を3月31日までに行った場合は、実際の自動車の引き渡し等が4月以降にズレこんでも翌年度分の自動車税の負担はありません。
「承認」が4月以降になった場合には、普通車であれば1ヶ月分の負担、軽自動車であれば1年分の負担(とは言えそれらを加味された落札額になる)となります。
ただし、いずれにしても名義変更のタイミング次第では、自動車税の納付書が既に手元に車が無い出品者の元に届くケースがあります。このような年度をまたぐ取引で抑えておきたいポイントは
- 原則としてユーカーパックが代理で自動車税の納付を行う
- ただし軽自動車や一部の自治体では代理納付が出来ない為、出品者の手元に届いた納付書をユーカーパックに送付する必要がある
- 納付書が届いても自分で支払いはしない
この3点です。中でも、大切なポイントは「売却後に自動車税の納付書が届いた場合、自分では払わず納付書を必ず保管した上でユーカーパックの指示に従う」というところ。
3月に取引を承認したケースでも、4月に承認したケースでも、いずれにしても自動車税の納付書が手元に届いた場合、ご自身では支払わないでください。
自動車税分の金額は、落札代金からその分が差し引かれて出品者へ入金される形となっているため、年度をまたぐ取引になる場合には、必ずユーカーパック側と密にコンタクトをとり、指示に従うようにしましょう。
まとめ
ユーカーパックを利用する際に気になる自動車税の関係をまとめると以下のようになります。
- ユーカーパックでの売却金額は自動車税を含めたすべてコミコミの金額
- どのようなタイミングの売却であれ、自動車税分を加味した落札価格になるので出品者側はそれを踏まえた売切価格の設定が大事
- 年度またぎの取引は「納付書が届いても自分では支払わず必ず保管し、指示に従う」
このようになります。そして、自動車税に限らず、自賠責保険やリサイクル預託了なども同様の扱いになっています。
自動車の売却は、手続きが多く、用意する書類も多いため、表現次第で誤解を生みやすい部分ですが、大切なのは自動車税の個別の還付の有無ではなく、出品者側もそれらをコミの総額で納得のいく金額で売却できるかどうかです。
ユーカーパックのシステムをしっかりと理解した上で、是非とも後悔のない取引を行って下さい。